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~萬世ノ永キニ渡リ人々ニ愛サレル道トナレ~
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6月5日、万世大路の「昭和の大改修」(昭和8~11年度)の際に敷設された材料運搬線路の探索をおこなってきたので概要を報告します。
参加者は、筆者(鹿摩幹事)を含め6名である。
何れの方も、何回か今回のコースの経験者ばかりである。
さて、この材料運搬線路(以下単に運搬線路)は、奥羽本線板谷駅(スイッチバックの旧駅)構内から新明通(しんあきとおし(写真左・(烏川側から板谷方向を望む))の掘割り(高さ6m、距離100mの掘削箇所(写真右・板谷側から烏川方向を望む))を経て二ツ小屋隧道(米沢側坑口)まで、距離11.2km、軌間50cmの軌道を敷設したものである。


「昭和の大改修」の資材の大半は、こ運搬線路から運び込まれたという。
すなわちセメントなど工事資材を、板谷駅から新明通しまではソリン機関車で(昭和8年度は人力トロッコ)、新明通しから二ツ小屋隧道までは人力トロッコで運搬したものである。
 
 
7ca68755.jpgこの運搬線路軌道の敷設箇所を現況に仮定すると、最初の部分は、旧板谷駅(スイッチバックのホーム、写真左参照)から山形県道旧154号(現在米沢市道、元々は栗子国道改築工事の「板谷運搬路」であろう)を経て国道13号に出るルートとなるのではないかと思われる。
 
それから運搬線路軌道は、現在の国道13号、国土交通省栗子国道出張所付近を、ほぼ道なりに西栗子トンネル手前まで行き、同トンネル右側の鎌沢を横断し明通山(あきとおし)の下に達したものと思われる(われわれの今回の探索行はこれ以降が対象である)。
それからその山腹を日光いろは坂のように17段のヘアピンカーブで尾根に達し、新たな切り通し(すなわち新明通の掘割り)を造成したものである。
 
新明通し掘割りからは、深さ60mの谷底(烏川の源流)へ向かい、3段のヘアピンカーブで軌道は敷設された。
それ以降軌道は、烏川沿いに敷設され烏川橋右岸に達したものである。
烏川橋から二ツ小屋隧道までは、現在の万世大路の位置に軌道が敷設されたようである。
 
4a1915b7.jpg今回の探索行では、軌道が敷設されたと思われるその痕跡を辿ったものである。
その幅は、軌道幅が50cmであることからほとんど1m以内である。
明通山の下の方から17段のヘアピンカーブの痕跡が、部分的に明瞭に残っているのを確認する事ができた(写真左参照)。
ヘアピンカーブについては、最初のうちは忠実にその道なりに辿ったけれども、中間部については、17段もあることからショートカットしながら進んだ。
 
西栗子トンネル(福島坑口)と新明通し掘割りとの標高差は約200mあり、歩いた距離は携帯電話の歩数計で3.2kmであった。
時間は、9時半から上り始め12時半に到着したので3時間かかったことになる。
最も、途中で痕跡の確認や往時の苦労を偲びながらの探索行であるから時間は思いの外かかった。
 
2c5e166c.jpg新明通し掘割りでは1時間ほど昼休みをとり烏川谷底に下りた。
沢筋にはまだかなりの残雪があった。
ここでも運搬線路の痕跡、3段のヘアピンカーブが確認出来た。
下り始めてから30分ほど軌道痕跡を辿ったところで、小さな沢に石積橋台を発見した(写真左参照)。
 
この石積橋台から少し進んだところからは運搬線路軌道の痕跡が確認出来なくなった。
沢筋に近かったためか無くなったのであろう。
そこからはほとんどのルートを烏川の沢歩きで下った(一部の方々は途中併行する林道を利用)。
 
新明通し掘割りから歩くこと2時間、午後3時半頃漸く烏川橋に到着した。
歩行距離としては西栗子トンネル福島坑口から、携帯電話の歩数計で約6kmであった。
 
烏川橋の上でしばらく休んでから二ツ小屋隧道を抜け、飯坂スキー場工事用道路(前身は、東栗子トンネル工事用道路、すなわち「大滝運搬路」と思われる)を経て東栗子トンネル福島坑口に、夕方5時半に戻った。
全踏破距離9.1km(携帯電話歩数計)、所用時間8時間(昼休み1時間含む)であった。
 
この材料運搬線路の建設に当たっては当時いろいろ議論があったようである。
それはさておき、実際にその痕跡を辿ってみて強く感じたのは、このような運搬路をよくぞ造ったものだという驚きである。
今回の探索で先人のご苦労を目の当たりにし、人間のすばらしさを改めて再認識させられたもである。
 
後は行く機会もないであろう。
 
最後に、今回の探索行を企画し案内していただいた山口屋散人様をはじめ「万世大路をこよなく愛する方々」に厚くお礼申し上げます。
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